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古陶磁コラム  
2004年7月

染付山水文手付瓶

古伊万里様式(17世紀後期)
イメージ

 江戸期、有田周辺で造られた焼物が伊万里港から積み出しされたため、国内・国外に伊万里焼という名で広まっているが、この手付瓶も当時のヨーロッパへの輸出品と思われる。17世紀中期から18世紀前期にかけ輸出用として造られたものは、ヨーロッパの好みを反映し、絵柄、形状が細部にわたって指示されたと思われ、この手の手付瓶にはほとんど取っ手の上部に穴が開けられ、輸出後、蓋を繋ぐ金具を取り付けるための目的と思われる。通常、この手付瓶は、蓋だけ破損し、蓋が残る確率は低いため、この手の手付瓶で蓋と共に伝世しているものは大変珍しく、他に例を見ない。染付の筆致、発色共にすばらしく、優品である。
(文・14代今泉今右衛門)


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