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古陶磁コラム  
2005年2月

色絵梅花文手付瓶

古伊万里様式(17世紀後期)
イメージ

 この手の絵柄の様式のものは、以前は九谷といわれていたものである。
しかし、昭和32年、英国の大英博物館で東洋古陶磁展が開催された際、この手の色絵梅花文手付瓶に1671年の年号の入った金具の蓋が付けられていた。蓋は当時の欧州製のもので、その頃欧州に輸出していたのは有田産のものしかなく、大英博物館では古伊万里として展示された。当時、日本では九谷といわれていたため、日本から行った研究者が「これは古伊万里ではなく九谷産ではないか?」と論争が起こったという。それが古九谷・有田論争のきっかけとなったということである。どこで造られたものであれ、力強い赤絵の筆致の優品である。
(文・14代今泉今右衛門)


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