令和6年度企画展「染付原点の色」
2024年10月07日(月)
17世紀に有田で興った日本の磁器は、中国や朝鮮などの異国文化への憧れとともに、白い素地に呉須のみで描く染付磁器をはじまりとします。その清らかな染付の青は日本磁器を彩る原点の色と言えます。
草創期の染付は鈍く不安定な色合いでしたが、やがて青の発色の美しさは磁器の品質を左右する大きな要素となったことで、濃(だ)みや薄瑠璃、瑠璃釉、吹墨など、多様な景色を引き出す技法や意匠が発展しました。
鍋島においても、染付の精巧な線描きと濃(だ)み(塗り)の精緻な技を基本に優美な色鍋島や青一色で描かれた、いわゆる染付鍋島(藍鍋島)が作られ、青は品格を形成する重要な色でした。
また、単色の染付磁器は、水墨画と同じように見る側の感性や想像力と融合させて楽しむ余地のある表現も魅力の一つです。
深まりゆく秋のひとときに、魅惑の青が彩る古陶器の世界をゆっくりと ご堪能ください。
■特別イベント
十四代今右衛門によるショートギャラリートーク
10月19日(土)、11月30日(土)、12月14日(土)
時間 14時〜14時20分
令和6年度企画展
染付原点の色
■会期:令和6年10月11日(金)~12月22日(日)
■休館日:月曜休館(祝日の場合、翌日休館)
■会場:財団法人 今右衛門古陶磁美術館 2・3階展示室
※詳しくは
今右衛門古陶磁美術館企画展ページまでどうぞ→