色鍋島今右衛門の理念

技がつくりだす伝統美の世界。

 今泉今右衛門家は、1640年代に中国から赤絵の技術が伝わると、現在の赤絵町の地にて赤絵付けの仕事を始めました。江戸期は鍋島藩の御用赤絵師の任が下命され、その調合・技術に際しては一子相伝の秘法として保護されました。
 その後、明治になり藩の保護を失った後は、十代今右衛門は生地から赤絵付けまでの一貫した制作に乗り出し、技術的・経済的苦境を乗り越え、十代・十一代・十二代と三代かけ江戸期色鍋島の復興に成功し、その技術は昭和46年国の重要無形文化財保持団体の認定を受けました。
 昭和50年に襲名した十三代は、造りだす技術は江戸期から伝わる手仕事であるが、伝統工芸は現代の人に向けた新しい仕事でなくてはならないという考え方の許、色鍋島の世界に芸術性を加え、現代の色鍋島として吹墨・薄墨・緑地の技法を確立し、平成元年、国の重要無形文化財保持者の認定を受けました。
 そして現在は、色鍋島の技術を継承するとともに、十四代としての現代の色鍋島の品格をいかに創出するかという仕事に挑み続けています。