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古陶磁コラム  
2004年3月

色絵桃文桃型皿

古伊万里様式(17世紀後期)
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 桃の形状の中に、桃の色絵が施され、また、桃の色絵の部分が盛り上がっており、複雑な意匠の、鍋島の意匠性をほうふつさせる古伊万里の変形皿である。桃の色絵の周りには染付にて地紋がびっしりと描かれ、縁には銹釉(さびゆう)、裏文様も草花文が染付と色絵の併用にて描かれ、小品ながら手間のかかった優品である。このような変形皿が当時、どのような使われ方をしたのか解らないが、江戸文化が華やいだ頃、賞びられたことは推察できる。
(文・14代今泉今右衛門)


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