初期色絵の雰囲気を感じさせる変形皿である。かすかに段をつけた見込みに、何の動物か判別しにくい動物が描かれているが、葡萄と共に描かれていることから栗鼠であろうと思われる。当時から「梅に鶯」や「粟に鶉」、「栗鼠に葡萄」など植物と動物や鳥が組み合わせて描かれることが多く、皿の縁の口銹により、額縁の中の絵を見るようである。 (文・14代今泉今右衛門)