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▲資料1 |
この瓶は、当時のヨーロッパへの輸出品である。「RW」の文字は、内容物を表しているのではなく、注文主の頭文字ではないかといわれているが誰のことを指すのかは定かではない。元々、この瓶の口部分は資料1のような二重口になっていたという。ところが、この瓶を手に入れたとき、口の部分が少し欠けていたため、父・十三代今右衛門は「切ってしまえ」と思い、すぐに削ってしまったという。
そしてその後、これらの二重口の瓶は当時の輸出品で、布か紙を被せた際に紐を巻きつけ固定できるようにという目的のものであることが解り、さらに、この二重の口が大きな特徴であることも知り、「つくづく切らなければよかった」と後悔していたのを思い出す色絵瓶である。
(文・14代今泉今右衛門)
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