imaemon museum
トップへ プロフィール 古陶磁コラム 企画展 所蔵品ギャラリー 御利用のご案内 ミュージアムショップ お知らせ

古陶磁コラム  
2008年4月

染付草花文鉢

古伊万里様式・17世紀前期
イメージ

 この鉢は、初期伊万里の中でも草創期の窯・小溝窯にて焼成されたものといわれている。

 数年前、有田の同年代の知人から「有田の古い窯跡をきちんと勉強したいね」という話があり、それでは数人集まり会を作って勉強会をしようという話になり、平成17年12月勉強会が立ち上がった。会の名前は中国の故事か何かからとろうという事になったが、いまだに決まらず、仮称「有田古陶磁研究会」の名でスタート。とにかく、有田の古い窯を正式に勉強しようという主旨の許、15名程が集まり、毎月第2か第3月曜日の午後1時から5時まで。有田歴史民俗資料館や九州陶磁文化館の学芸員の方の協力を得、毎月一箇所づつ窯跡の勉強会を始めた。一年持つかなという心配のもとスタートしたが、皆さん意外と真面目で、いまだに続いている。
その会で最初に見学したのが南川原天神森の窯で、二回目がこの小溝の窯である。現在の研究では、この二つの窯のどちらかが有田の磁器発祥、いわゆる日本の磁器発祥の窯である可能性が高いといわれている。
しかし悲しいことか、平成8年の世界炎の博覧会のときの道路工事により、この小溝窯は寸断されており、何のための博覧会かと思わざるをえない出来事であった。 

(文・14代今泉今右衛門)


Copyright 2003 IMAEMON MUSEUM. All rights reserved.
このサイト内の文章や画像を無断転載することを禁じます。
公益財団法人今右衛門古陶磁美術館 〒844-0006 佐賀県西松浦郡有田町赤絵町2-1-11 電話0955-42-5550