春の特別企画展
鍋島・古伊万里変形皿展
肥前の磁器においては、鍋島・古伊万里いずれも草創期から、様々な形状の皿(いわゆる変形皿)を数多く見ることができます。平安期、宴を開き人をもてなす際に、杉や檜をつかい季節を感じさせる皿を、例えば梅や紅葉を模った木製の「造り物」といわれる器を造らせ、使い捨ての器として使っていました。その流れが乾山や古唐津の変形の器へと発展し、さらに肥前の磁器に影響を与えたのではないかといわれています。
しかしその形状が木の葉・松葉・果実・壷・扇など判別できる形もあれば、何を模っているのか判らないものも多く、形のいわれなど不明な点が多いのが現状です。また、造り方からは、形打ち成型、糸切り成型など様々な試みに取り組んだことが感じられ、江戸期の有田の陶工の息吹が伝わってきます。
今回は、鍋島・古伊万里の様々な変形皿の優品五十余点を展示いたします。鍋島・古伊万里の粋な世界を堪能していただければ幸いに存じます。
■会期
平成17年3月17日(木)~6月5日(日)
■会場
公益財団法人今右衛門古陶磁美術館
佐賀県西松浦郡有田町赤絵町2-1-11 電話0955-42-5550
■観覧料
一般500円(団体400円 15名以上)、小・中・高生 無料
■開館時間
9:30~16:30
■休館日
毎週月曜日(祝日の場合は翌日休館、5月2日は開館)
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