2009年03月
バカラのアンティークグラス 20世紀前期
バカラの100年程前のアンティークのグラスである。最初求めたのは京都のアンティークショップである。
しかし、京都の修行中には買えるほどのお金も持っていなかったのでその時期ではなく、有田に戻り、京都の鈴木治先生のところに毎年一度ご挨拶にお伺いしていた頃に求め始めたものだと思われ、十七・八年前のことだと思う。日本酒の冷酒のグラスとしても最適であり、毎回少しづつ買い求め、30個ほどになっている。
アンティークのガラスの温かみのある文様の雰囲気へのあこがれが、自作の技法の雪花墨はじきを生み出す一端になっていたのではないかと、今になってみれば思えることである。
(文:14代今泉今右衛門)