2013年04月
KPMの碗皿
KPM(ベルリン王立磁器製陶所)で造られたアンティークの碗皿である。
父は晩年、家族が集まり紅茶をいただくときは、これらのアンティークの碗皿を使っていた。どれを使うかはじゃんけんで決まる。この碗皿は皆の一番人気であったが、父はいつもじゃんけんで負けてさびしい顔をしていた。たまに誰かが一番の権利を譲ると、嬉しそうな顔をして使う父の姿を思い出す碗皿である。
(文:14代今泉今右衛門)
KPM(ベルリン王立磁器製陶所)で造られたアンティークの碗皿である。
父は晩年、家族が集まり紅茶をいただくときは、これらのアンティークの碗皿を使っていた。どれを使うかはじゃんけんで決まる。この碗皿は皆の一番人気であったが、父はいつもじゃんけんで負けてさびしい顔をしていた。たまに誰かが一番の権利を譲ると、嬉しそうな顔をして使う父の姿を思い出す碗皿である。
(文:14代今泉今右衛門)