用語集

さ行

  • ■ 匣(さや)・匣鉢(さやばち)
    ボシとも呼ばれる。窯詰道具のひとつで、窯の焼成時に焼物を保護し、効率よく窯に積み上げて積むための容器。
  • ■ 皿山(さらやま)
    焼物が造られている地域のこと。九州地区でよく使われる。
  • ■ 磁器(じき)
    石を主原料とし、透光性があり、吸収性はない。主な産地としては有田・瀬戸・九谷・砥部など。
  • ■ 磁石(じせき)
    磁器の原料になる石。日本では有田の泉山の磁石の発見が最初。世界中でも、泉山と熊本の天草の石だけが単身で磁器が造れる珍しい磁石である。
  • ■ 下絵付け(したえつけ)
    釉薬を施す前の釉下の仕事で、素地に染付や銹絵などで文様を描く技法。13代今右衛門の吹墨・薄墨や、14代今右衛門の墨はじきの技法も下絵付けの段階で行われる。
  • ■ 初期伊万里(しょきいまり)
    17世紀前期の最も古い時期の古伊万里。染付・青磁・銹釉がほとんどを占め、ほのぼのとした力強い雰囲気が大きな特長である。13代今右衛門が特に好んだ古陶器である。
  • ■ 墨はじき(すみはじき)
    墨で文様を描き、上から絵具を施すと、墨に入っている膠分で絵具をはじき、その後、焼くと墨も焼き飛び、白い文様が出てくる白抜きの下絵付けの技法。14代今右衛門の代表的技法である。
  • ■ 素焼き(すやき)
    成形した素地を水拭きし、乾燥させ、900度程の温度で焼成すること。素焼きをすることで、その後の染付、施釉などの仕事がやりやすくなる。
  • ■ 青磁(せいじ)
    1~2%程の鉄分の入った釉薬を還元炎で焼成したときに、青・淡緑色に発色する陶磁器。中国の龍泉窯・汝窯・磁州窯などに優品がみられる。
  • ■ 青白磁(せいはくじ)
    青磁と白磁の中間のような淡青色の磁器。
  • ■ 施釉(せゆう)
    焼物に釉薬を施すこと。
  • ■ 染付(そめつけ)
    呉須やコバルトを主原料とした絵具を用いて下絵付けし、その上に透明釉などの釉薬を掛けて焼成したもの。
  • ■ 染錦(そめにしき)
    染付と色絵を組み合わせて絵付けしたもの。色絵だけは錦ともいう。