初期伊万里にはこの様に発色の美しい錆釉のものがよくみられる。技法としては、初めに錆釉を全体に掛け、次に絵柄の部分を削り取り、その後、羽・目を染付で描き、最後に絵柄部分だけに透明釉を塗り、焼成したものと考えられる。錆釉とは、透明釉の中に10%程の鉄分が含まれると、このこげ茶の発色となり、1~2%の鉄分により青磁釉となる。